硫酸技術   by T.Ono
 耐食材料−2
金属材料:
金属材料は、程度の差こそあれ時間とともに腐食される

これも覚えておいていただきたい事実です。 その「程度の差」を理解することが設備を長持ちさせます。
 炭素鋼
JISではSSとかSGP、STPGなどと表記される材料です。
金属材料としては最も安価で、手に入りやすいものでしょう。

これは、

1)常温(室温)の濃硫酸
2) 同上 発煙硫酸
3)溶融硫黄

に実用上十分な耐食性があります。
ただし、流れのある部分の腐食は静置状態より大きくなりますので、配管への使用は避け、製品貯槽に使用するべきです。
(常温の配管にはSUS304 or 316、高温の配管にはテフロンライニングがよろしいでしょう)

その他、下記部位に使用されていますが、新設・改造の場合は右記としましょう。
(コスト的に余裕があれば)

A)転化器周りダクト → 転化器第1層出口ダクトはSUS304
B)ガス熱交換器 → チューブとチャンネルカバーはSUS304
C)燃焼炉や塔のケーシング → SUS304
D)硫黄タンク → 天井はSUS304
 ステンレス鋼
非常にたくさんの種類がありますが、硫酸用には概ねSUS304と316で間に合います。

これの一番の用途は

1)常温の濃硫酸、発煙硫酸用配管、ポンプ、弁
2)転化器回りガス用バタフライ弁
3)溶融硫黄用弁

です。
その他、上記A)〜D)の用途もあります。


4)乾燥塔、吸収塔循環酸配管

に使用している工場もありますが、激しく腐食されてトラブルを生じた例もありますので、その工場での過去の実績が無い限り、お勧めできません。 一般的に言って、低い酸温の時には良く持つようです。
ステンレス鋼は、酸の温度、不純物の量、流速、流れの乱れの有無などで腐食挙動が大きく異なります。 又、ステンレス鋼自体のカーボン含量にも影響されます。 ある工場の実績が、必ずしも他の工場に当てはまらないという事実も、よく耳にするところです。

特殊用途ですが、硫黄燃焼におけるボイラバイパスガス用弁にはSUS310Sのような耐熱ステンレスが使われます。

ステンレス鋼の等腐食度曲線を添付します。
 
耐食材料−3へ
ホーム
概論

製造プロセス
設備新設
増強・改造
機器更新
メンテナンス
運転
各種硫酸製造法
耐食材料

 始めに
 参考資料
 金属材料  無機材料  有機材料 物性データ
計算
安全
トラブル事例

プラント建設体験
関連技術
資料

ご質問・お引合い
良くある質問(FAQ)
リンク

ちょっと一言
  関連サイト: パーツトレード
 プロフィール  サイトマップ  プライバシーポリシー  更新履歴
 リンクフリーです。 内容の転載につきましてはご一報ください。  All rights reserved to Tsunetomi Ono.