ちょっと一言−2   2012年-2:
辞める若者('12/3/20)
報道されるところでは、大学・専門学校卒の52%、高卒の68%が就職しても2年以内に辞めてしまうのだとか。 政府も危機感を覚えると見え、対策会議を開いて検討をしています。
しかし、その対策たるや、就職指導だの若者を雇用すれば補助金を出すだのと、「小手先」ばかりのように思えます。
迂遠と言われようと、本当は政府を挙げて「景気回復」、もっと言えば「円安誘導」を目指すべきだと思えるのですけど。
私ども、団塊世代の就職した1970年前後は、高度経済成長のまっただ中。 少々ぼんやりした若者でも、とにかく身体さえ丈夫なら就職に苦労しない、売り手市場の時代でした。
なぜ? 日本製品がどんどんと海外に売れて、仕事が一杯あったから。 そして、それを作る我々の給料は、ドルベースで今の5分の1近くの安さだったから。
給料が安ければ、たくさん人を雇ってもペイします。 沢山いれば、仕事は楽です。
その反対が現在の日本。 韓国、中国、更にはベトナムなど、日本の10分の1、20分の1のドルベース給料の連中との競争ですから、国内の企業は「とにかく人を減らす」ことを第一とします。 だから労働強度は高くなり、能力のない若者はやっていけなくなる。 フリーターはまだいい方、うつ病、引きこもりも増えるでしょう。
将来に希望が持てない、経済的にやっていけるかどうか分からない・・・だから結婚しない。 だから、子供が増えず、税金を払う人口は減少し続ける。 日本は、我々のような「老人だらけ」の干からびた国になる。
ため息が出てきます。
円が、せめて150円になれば、日本人の給料もドルベースで今の半分。 経済はそれなりに立ち直るはず。
何でやらないのでしょうか? 日本政府も日銀も、アメリカの抗議が怖いのでしょうか。
韓国や中国は、堂々とウォン安、元安を誘導していますのに、なんで日本だけできないのか?
財務省や日銀の高官たち、アメリカ政府から「金でも貰っているのじゃないのか?」と疑いたくなります。
弱肉強食('12/3/13)
妻に呼ばれてテレビを付けました。 長江にかかる有名な南京大橋、全長4300mからは、毎日のように自殺者が出る、その橋の上をパトロールしながら自殺しそうな人に声を変えて思いとどまらせるというボランティアを続けている中年男性、陳思さんのドキュメントです。
どうやら、一日橋の上にいるため、仕事にもつけない、生活費や活動費は寄付と奥さんの稼ぎで賄っているんだとか。
いろんな疑問がわいてきました。
1.中国政府は、彼を表彰していますが、金銭面や人的援助はまったくしていないのはなぜか?
2.橋を通る一般市民に、彼の活動についてインタビューしましたところ、皆「自殺したい奴はさせればいい」 「止めても無駄だよ」と全く冷淡。
陳さんが活動を思い立ったのも、自殺しようとしている人を発見し、近くにある展望台の監視員に告げると、「他に仕事があるから、そんなことはやっていられない」と言われて、「自分が止めるしかない」と思い立ったのだとか。
中国人は、皆強烈な個人主義者です。 はっきり言って、他人がどうなろうと知ったことではない。 自分さえよければいい。
それでは生きていけませんので、地縁、血縁のある人間と、「朋友」しか信じません。 何しろ、4千年余りにわたって征服・支配・殺戮を受けてきた民族なので、「甘い顔をしていたら自分が食われてしまう」という強烈な自覚があるのです。
「弱肉強食」という言葉、単なる比喩ではありません。
歴史上、飢えた民衆が弱った人間を殺して食ったという例がたくさん報告されています。 三国志や水滸伝にも出てきますから、結構当たり前のことなのでしょう。

それにしても、驚かされるのは、この陳さん。
とても中国人とは思えません。 いや、中国人の典型から外れています。
いや、だから中国人なのかな。 そういえば、春秋時代に、絶対利他を目的にした「墨子」及びその教えを奉戴する墨家という集団が現れました。 攻められている国に行っては、徹底防御の戦術を教えて回りました。 「墨守」という言葉の語源になりました。
しかし、墨家は消え、残ったのは徹底的な法律支配の全体主義国家を目指す法家と、虚礼を重んじる儒家でした。
建前と本音、自分に正直な中国人。 甘い私たち日本人は、食われないように気を付けましょう。
技術の進歩('12/3/8)
「専門家 20年後は古物商」

若いころ、身に着けた専門知識を後輩たちに決して教えようとしない先輩たちを見ていて、ふと思いついた川柳です。
技術の世界は、日進月歩。 じっと保持している知識も、世界標準ではすでに古くなっているのかもしれないのに。

硫酸技術って、私の入社当時から何が進歩しているでしょうか?
触媒、耐食材料、計器類(DCSを含む)は間違いなく進歩しています。 個々の機器も材料と組み合わされて改良がなされていますが、プロセスそのものはダブル・コンタクト以来ドラスチックな改良はなされていません。
エネルギー回収、環境対策は世の中の趨勢に応じてきたもの。
原料は、当時大きなウェイトを占めていたパイライトは(国内では)完全に消滅し、使われていなかった単体硫黄がそれなりのシェアを占めています。
そういう意味では、後輩たちに「ローテク」とけなされても致し方ないのかもしれません。
私のこのサイトも、中古品の山から、意外に使える掘り出し物を探す、ポンコツ屋の店みたいなものでしょう。
でも、硫酸設備は現在でも世界的には新設が相次いでいますし、まだまだ工夫改良の余地はあります。 金を使うからには、それを減らす工夫が無くてはいけません。

それにしても、「日進月歩」ならぬ「分進秒歩」、「ドッグ・イヤー」などとと言われるハイテク製品に比べますと、まだまだ硫酸技術はのんびりしたものです。 優遇されない代わりのゆとりでしょうか。

先日、昔の客先を訪問して驚きました。 40年前の脱硫技術で、まだ仕事をしているんだとか。
いやはや、「古物商」などと揶揄してはいられません。 骨董品も、ここまで来ると「お宝」です。

「がらくたも 買う人有れば 貴重品」

え? 硫酸技術だってエラそうには言えない?
そうですね、入社時にはたくさんいた先輩達も皆消えて、後輩たちも気息奄々。 イリオモテヤマネコ並みかなあ。
為替('12/2/23)
1ドルが80円に迫ろうとして、「円安」だと騒いでいます。 日銀総裁のインフレ目標導入発言のおかげでしょうか。
しかしまあ、ついこの間までは80円台、その前は105円くらい、もっと前は150円前後で安定の時代が続いていました。 今の80円など、私にはまだまだ高いと思えます。

日本経済がバブル崩壊後20年近くにわたって不調なのに、円は上がりこそすれ下がることがありませんでした。 財政赤字も、20年以上前から「危機的状況」と言われ続けながら増え続け、国債の発行高も増え続けています。

私は、数年前から「こんな状況はおかしい、今に円は暴落するはず」と考え、ドル預金もしていましたが、その後も続く円高でずいぶん目減りしたままです。

ずっと「不景気なのに円は強いまま」という状況が続き、私には理由が分かりませんでした。
ところが先日、著名なエコノミスト・投資家である藤巻健史氏の「なぜ日本は破綻寸前なのに円高なのか」という本の広告が目に留まり、さっそく購入して読んでみました。(2012年1月25日第1刷発行)

「『円がドルやユーロに対して強い』と誤解されて避難通貨として買われている」
「円高と国債は、バブルが膨らんだ状態である。 2012年中にはじけてもおかしくない」

との主張です。
そして、円高が長く続いている理由をいくつか挙げています。
1.日本は社会主義的国家であり、市場原理が働いていないため、通貨は変動相場制に
  見えて実際は固定相場制である。
  「社会主義的」とは、規制が多く、大きな政府、結果平等主義の税制」の国である。
2.日本人も日本企業も、為替リスクを恐れるあまり高利の海外投資をしない。
  (儲けることより、損をしないことを優先する)
3.政治家も日銀も、為替誘導を「悪」と考えて、円安誘導を行わなかった。 その間に中国や
  韓国などは自国通貨安誘導を実施して、経済発展を遂げた。

しかしもう、団塊の世代が退職して、税金を納める側から金を使うだけの世代になり、老齢と先行き不安から消費にも金を回さない。 「日本の国債の90%は日本人が所有しているから大丈夫」というが、貯金を取り崩さないとやっていけない時代になりつつある。
国債の暴落やハイパーインフレで、貯蓄の価値を激減させることで日本政府は借金を返済できるかもしれないが、円しか持っていない国民は大変貧乏になってしまう。

ということで、ドルなどの有力な外貨に投資して損失をヘッジすることを勧めています。
この頃の円安傾向、彼の予言が当たり始めているのか? 私は読んですぐに、預金の一部をドルに替えましたが、皆さんどうされますか?

75円が80円になっただけで、トヨタなどは3ヶ月で640億円もの利益増になるのだとか。
「円安」の輸出促進、経済回復の効果は抜群です。

現役時代ずっと予備品の輸出の担当もしてきましたが、1ドル=200円から始まって、ドル建て供給価格は上昇の一途。 当初は主要な機器の部品は皆日本から買ってくれていましたが、次々とアメリカ製、ドイツ製に取って代わられました。
現在も個人事業で「貿易」を手掛けていますが、さらなる円安に期待しています。
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