設備新設−4 機器仕様決定:

硫黄燃焼式:

排熱ボイラ
1050〜1100℃の燃焼ガスを転化器入口に最適な430℃近辺まで冷却するために、と同時にその熱を回収するために、燃焼炉の次に排熱ボイラを設置します。

燃焼ガス自体はクリーンなため、水管式煙管式どちらも使用されています。 コスト的には、煙管の方が有利です。 長期間使用しても、ガス側の閉塞の恐れはありません。 材質は、ボイラ用の炭素鋼鋼材を使用します。 通常は、自然循環式とします。
水管ボイラの例

伝熱管表面での露点腐食を防止するため、蒸気の圧力は2.3Mpa以上とします。 最近は、発電時の効率を上げるため、4MPa以上にしている例が多いようです。

硫黄燃焼炉煉瓦壁からの輻射熱による損傷を避けるため、ガスが折り返してボイラに入るようボイラは炉と並行に置かれます。
又、水管ボイラの場合入口部の水管数列には、高温酸化への対策としてダミーの鋼管をかぶせます。 煙管ボイラの場合は、煙管入口部の損傷を防ぐためセラミックのマウスピースをかぶせます。

転化器入口のガス温度を正確にコントロールするため、ボイラをバイパスするダクトを設けて、ここを流れるガス量を制御することによりボイラ出口ガスとの混合ガス温度を制御します。
この、バイパスガス流量制御用の弁は、〜1,200℃の高温に耐える必要があり、耐熱ステンレス鋼を使用してもそのままでは寿命は短く、弁を中空とし、内部に空気を通して冷却するなどの工夫が必要です。
弁の損傷を減らすため、バイパスガスをボイラー内を通し、700℃程度に下げてから弁を設ける「コールドバイパス法」というのもあります。 バイパス方法としては、ボイラの途中にガス出口を設ける方法や、煙管ボイラの場合中心部に大口径の煙管を設けて熱交換を妨げる方法があります。

ボイラ付属品としては下記があります。 それぞれについては一般のボイラと同じです。 硫酸設備用として、特記すべきことはありません。

ボイラメーカーとしては、硫酸設備への納入実績がある会社を勧めます。 これは、前述のような注意と、内部のガス圧力が大気圧より高いことをよく認識していないといけないからです。
エコノマイザー、スーパーヒーター
エコノマイザーは、転化器回りのガスによるSO2の酸化熱をボイラ給水を予熱することにより回収するものです。
水管表面温度が低いため、転化器最終段(第4層など)からのガスなど比較的低温の部分に設置されます。
ただ、表面温度が低いため硫酸による露点腐食が起こりやすく、この対策として水管をボイラ用ステンレス鋼にします。

スーパーヒーターは、同様にSO2酸化熱を、飽和蒸気を過熱することにより回収します。 回収した過熱蒸気は、発電機やブロワーなどに取り付けられたスチームタービンの駆動に使用されます。
蒸気温度を上げるため、転化器出口ガスでも最も高温になる第1層出口に設置されます。
スーパーヒーター出口(転化器第2層入り口)の温度をコントロールするために、バイパスダクトと弁が設置されます。
伝熱管材質としては高温用炭素鋼管でも使用可能ですが、高温酸化を防ぐ意味でボイラ用ステンレス鋼管をお勧めします。
ボイラ給水ポンプ
高圧のボイラにボイラ給水を圧入するため、多段タービンポンプを使用します。 材質は鋳鋼です。
硫酸設備のうちでは比較的大きな動力を消費しますので、空気ブロワーと共にスチームタービンで駆動されることもあります。
法令上、常時予備の設置が義務付けられており、通常同一仕様のもの2基を並べて設置します。
設備新設−5ホーム
概論
製造プロセス
設備新設

 設計条件
 プロセス決定
 物質・熱収支
 機器仕様決定
  
  硫黄原料:   その他のSO2原料:   付帯設備: 増強・改造
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