硫酸技術   by T.Ono
 運転-2
3.運転停止操作
長期にわたる計画停止の場合は、
@触媒に吸着されているSO3を追い出す
A次回運転開始操作が容易になるように準備しておく
ことが大事です。

触媒からのSO3の追い出しは、触媒温度が高温のうちに、高温の乾燥空気を触媒層に通すことにより実施します。
独立の予熱炉のある場合は、これを運転して転化器系で高温の乾燥空気を循環します。
硫黄燃焼炉しかない場合は、少量の乾燥空気を炉を通して流すことで昇温し、触媒層を通します。
SO3の追い出しは、出来るだけ長い時間実施することが安全ですが、半日程度で十分と思います。
SO3の追い出しに引き続き、冷空気を転化器系に送って、冷却します。
この操作中に、乾燥塔の硫酸濃度が低下すれば新しい酸と入れ替えておきます。

次回運転開始操作の準備では、
 ・各塔のポンプタンク内レベルを上げておく
 ・各塔の循環酸濃度を上げておく
 ・蒸気その他のユーティリティーを確保しておく
などを準備しておきましょう。

又、停止作業中にインターロックを解除する必要のある場合があります。 又、漏洩を防ぐために弁類を手動閉止した方が良い場合もあります。 これらはあらかじめ運転マニュアルに明記しておきましょう。

事故や点検でごく短時間停止するときには、原料関係やブロワー以外の停止する必要のない機器はできる限り運転を継続しておきましょう。 ただし、ボイラの連続ブローのように、停止した方が良いものもありますので、マニュアルに明記しておきましょう。
4.緊急停止
滅多にはないことですが、設備全体が緊急停止することがあります。
インターロックが作動したり、何らかの原因でオペレーターが緊急停止ボタンを押したりしたときです。

1)何が原因で停止したのか、警報等で確認し、適切な対策を取りましょう。
2)ボイラ液面、蒸気圧力、各塔の液面などが乱れる可能性があります。 必要なら手動操作
  に切り替えて、出来るだけ定常状態に保ちましょう。
3)インターロックのON-OFFと弁類の開閉は、状況に応じて逐一確認しましょう。
  確認項目につき、マニュアルに規定しておきましょう。
4)環境問題には特に留意しましょう。 硫酸、SOガスの漏洩などがないか、必ず現場を
  パトロールして確認しましょう。
5)停止期間が長期(冷却・予熱が必要)になるか、短期で済むのか判定し、それぞれ対応
  しておきましょう。
5.停電
これも(日本では)滅多にないことですが、停電により緊急停止することがあります。
非常用電源は当然あると思いますが、上記4.緊急停止 に表記した項目につき、点検しておきましょう。 特に復電したときに異常を生じないように、インターロックと弁の開閉には注意してください。
パトロールは必要ですが、照明が不備になっている場合は特に足元に注意しましょう。 特に海外では安全に問題のある場合がありますので気を付けましょう。

硫酸設備は、停電しても異常を生じる機器は少ないものです。
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