硫酸技術   by T.Ono
 増強・改造(7)
 
増強・改造:
4.転化率向上
近年の傾向として、環境問題への対応から、SO2の転化率を高めて排ガス処理装置前のSO2濃度を下げる改善が図られています。
この達成方法は、二通りあります。

 1)ダブルコンタクトへの改造
 2)高活性触媒の採用

1)ダブルコンタクトへの改造
これは、ずいぶん昔から知られております。
SO2の酸化反応は

 SO2 + 1/2O2 ↔ SO3

でありますからSO2、O2、SO3はある温度下、ある比率で平衡に達します。
それ故、生成したSO3を吸収して減らした後、再度酸化させれば、合計としての転化率は上昇します。

具体的には、転化器(触媒4層)の第2層又は第3層からのガスを中間吸収塔に供給して、ガス中のSO3のほとんど(99.5%以上)を吸収除去したのち、このガスを再度転化器の第3層又は第4層に供給して酸化を続けます。 生成したSO3は、最終吸収塔にて吸収されます。

この方法にて、総合の転化率を99.7%以上とすることができます。

ライセンスはかってはルルギが有しておりましたが、ずいぶん昔に切れましたので、現在は誰でも採用できます。

ダブルコンタクトへの改造に伴い

追加が必要なもの:
  • 中間吸収塔、同循環ポンプ、同ポンプタンク、同酸クーラー、計装機器一式
  • 転化器~中間吸収塔間ガスダクト
改造・検討が必要なもの:
  • 触媒レイアウト
  • 転化器回りガス熱交
  • ブロワー(追加機器による抵抗増加の為)
ダブルコンタクトのデメリットとしては、コストがかかることのほかに、中間吸収塔で一旦ガスを冷却してしまうためガスの顕熱が酸に移行し、最終的には冷却水として捨てられてしまうのでエネルギー回収の面からは不利となることです。
2)高活性触媒の利用
触媒は、着実に改良が図られています。 近年、高活性触媒を各社とも販売しています。
これらの目的は、
  • 最終転化率の向上
  • 低温での高活性化
です。
条件によっては、シングルコンタクトでも最終転化率を99%にすることが可能のようです。
低温での高活性化は、スタートを早くすることにも貢献します。

いずれも、触媒メーカーに相談してください。

  ズードケミー触媒
  モンサント触媒
  トプソー触媒

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