硫酸技術   by T.Ono
 増強・改造-8
 
増強・改造:
5.エネルギー回収
硫酸設備は、S燃焼、SO2転化、SO3吸収の全てのプロセスが発熱反応です。

S燃焼:   S(l) + O2(g) → SO2(g) + 301.89 kJ/mol
SO2転化: SO2(g) + 1/2O2(g) → SO3(g) + 98.87kJ/mol
SO3吸収: SO3(g) + H2O(l) → H2SO4(l) + 132.46kJ/mol

S燃焼熱は、ほとんど例外なく炉に後続の排熱ボイラにより蒸気として回収されています。
SO2転化熱も、第2排熱ボイラ、又はボイラ用の給水予熱器、蒸気過熱器、燃焼空気の予熱器などの形で回収が可能です。 回収せず空冷して大気放出している場合は、これらの機器の追加によりエネルギー回収量のアップが図れます。

SO3吸収熱は、ほとんどの場合回収せず冷却水に放出されていますが、ボイラ給水を冷却水に使用して回収している例もあります。

モンサントが開発したHRS(Heat Recovery System)では、吸収塔の前段に高温・高濃度の硫酸を循環する「熱回収塔」を設けることにより、この吸収熱を中圧スチームとして回収するものです。 この場合、吸収塔循環酸の温度はHRS入口で220℃などとなっています。
Outotec社でも、HEROSという同様の熱回収技術をもっています。
いずれの場合も、高温の濃硫酸に耐える材料がポイントのようです。

ただ、ほとんどの場合、これら余剰の熱は蒸気の形で熱回収されますが、ブロワーの駆動などの一部の自家消費を除き、この蒸気は発電用に使用されます。
発電する場合、200T/Dなどといった規模の小さなプラントでは発電機のコストがかさみ、利益を得ることが困難のようです。
ホーム
概論
製造プロセス
設備新設
増強・改造

 ガス量増加
 SO2濃度アップ
 原料転換
 転化率向上
 エネルギー回収

機器更新
メンテナンス
運転
各種硫酸製造法
耐食材料
物性データ
計算
安全

プラント建設体験
関連技術
資料

ご質問・引合い
良くある質問(FAQ)
リンク

ちょっと一言
   関連サイト: パーツトレード
 プロフィール  サイトマップ  プライバシーポリシー  更新履歴 
 リンクフリーです。 内容の転載につきましてはご一報ください。  All rights reserved to Tsunetomi Ono.